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たとえば、俺がテレビでなにかを発言するというのは、言ってみりゃ、「俺はこう思うけど、どう? おもしろいでしょ?」って、まさに求愛に近いアピールを視聴者に向けてやっているわけで。つまり、世の中に対して表現するということは、なにかしらのリアクションを求めているということ。つながりたい。共感したい。満たされたい。恋愛も俺の表現も、「わかり合いたい」という意味では、まったく一緒だと思う。ということは、リアクションがない時の辛さもまた、失恋とまったく同じ痛みがあるということ。おもしろいと思って言ったことが伝わらないと、それはもう、突き放された感じが骨身に沁みるから(苦笑)。

最近の俺は、「失恋の喪失感に類するもの」について、思いを巡らせる事は非常に重要じゃないかと考えている。たとえば、自爆テロについて。日本人の大半は、彼らの行動を「理解できない」と感じているだろう。でも、事の是非ではなく、なぜ彼らがそういう行動を選んだのかについて、想像することはできると思う。

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文:唐澤和也
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