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一方でアートには「普遍性」という素晴らしさがあるのも事実だ。たとえば、ダ・ヴィンチね。今、『モナ・リザ』が展覧会で観られるとなっても、「ま、行っとくか」ぐらいの感覚で、テレビほどの影響力はないだろう。でも、あの作品が誕生してからの時間軸で考えたら、時代も国境も全部越えちゃってるわけで、いったいどれだけの人が『モナ・リザ』を観たんだよとなると、テレビなんて圧倒的にかなわないとも思う。

俺は、テレビをやりながらも、普遍的ななにかを残したいという思いがある。言ってみりゃ、俺たちの時事漫才ほど一過性のものもないわけだから(苦笑)。ただ、その思いは、どっちが偉いってことではなくて、できればそのふたつが重なるものが作れたら一番いい。おそらく、ダ・ヴィンチが生きていた時代は、そのふたつが重なっていたはずだ。ダ・ヴィンチは絵画だけでなく、飛行機の設計や人体の研究などにも優れていたんだけど、じゃあ、彼の絵画や知識が誰に支持されていたかと言えば当時の大衆だったと思うし、その上で、ダ・ヴィンチは歴史を経ても色あせない普遍性を持っている。

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文:唐澤和也
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