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もちろん、ベタや王道と呼ばれる人たちの中にも「ワンパターン」とマイナスの評価をされる場合もある。それは俺、その表現者の才能不足か努力不足だと思う。動物的勘なのかなんなのか。桑田さんの場合は、「今の時代ならコレ!」という詩とメロディを紡ぐ反射神経的なセンスがあるから、桑田節サザン節と言われることはあっても、ワンパターンの烙印は押されないじゃない? 俺たち爆笑問題にしても、漫才に限って言えば形式としてのワンパターンさはある。でも、だからこそ、タイタンライブでは毎回新ネタを作って、漫才の土台は変わらないけれども、その上にのっけるニュースの鮮度を保とうとしているわけで。

そもそも、ベタとシュールの境界線には、とてつもなく個人差があるように思う。俺自身の語感で言えば、人はピカソの絵を見て「これぞシュルレアリスムだ」と言うけど、「じゃあ、ルノワールの絵ってベタなのかよ?」って俺は感じるのね。小説で言えば現実の生活を描いていない、たとえばSFはシュールなのかよって。ゴダールの映画にしても、ある人たちよってはシュールとくくられるだろうけど、俺は全然そうは感じなくて、たしかに撮り方は少し変わっているとは思うけどストーリーはちゃんとあるし、俺はふつうに楽しめる。

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文:唐澤和也
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