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■第5回
「漫才のはなし」

ツービートは漫才を続けていない。
だから爆笑問題は
漫才をやり続ける

この号が発売される頃には、M-1グランプリの新王者が決まっているんだろうね。毎年、俺はM-1をふつうに視聴者の目線で楽しみにしている。この番組で新しいコンビや新しい笑いの形を知ることも多い。

もしも、俺がM-1グランプリをきっかけに世の中へ出ていこうとする若手コンビだったなら、1回戦から決勝まで全部新ネタで勝負すると思う。実際、1994年の『GAHAHAキング爆笑王決定戦』というネタ番組挑戦の時がそうだった。この番組は、M-1のように当日の一発勝負ではなかったんだけど、10週勝ち抜くと初代チャンピオンになれるというチャンスがあって。隔週で2本撮りの収録だったから、2週間に2本の新作を必死で作っていた思い出がある。まぁ、裏を返せば、当時の俺らにはコンテスト番組で勝負できるネタのストックがまったくなかった。しかも、ほかに仕事があるわけでもなく、どん底の時期だったっていうのもあったんだけど(苦笑)。

あ、1本だけあった。《GAHAHA》の1回目の挑戦でもやって、その年のNHK新人演芸大賞も穫った漫才なんだけど、英語の教科書ネタ。要するに、英語の教科書に出てくる少年ふたりの会話を「これは机です」「見りゃわかるよ!」とかツッコミを入れるっていう。元々は営業ネタだったんだけど、当時の鉄板ネタでもあったから《GAHAHA》と《NHK》はその漫才で勝負した。

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文:唐澤和也
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