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一方で、視聴率という、ある種の冷徹さこそ、テレビの潔さというか、信頼できる点だとも思っている。政治の世界で言う「事業仕分け」みたいなことが視聴率を基準としてテレビの世界では常に起こっていて、いくら大物タレントの冠番組だろうが数字が悪ければ自然淘汰されてるわけだから。

なおかつ、テレビ=無料というのは、やっぱりすごいことだと思う。たとえば、ゴールデンの番組をイベントで再現したら、いったいどれぐらいの金を取れるんだっていう話だから。ゴールデン番組というのは、タレントにしろ、美術や照明やカメラなどのスタッフにしろ、すべてが一流どころ。にもかかわらず、タダで観られるテレビというメディアは、ぜいたくだし健全だと思う。じゃあ、なぜテレビが無料になるかと言えば、スポンサーがCMを打つからじゃない? スポンサーにしてみりゃ、それなりの広告費を払うわけだから番組の視聴率は高いほうがいいに決まってるし、だったら制作者側は高視聴率を目指すべきだし、でも、最終 的にチャンネルの選択権は視聴者にある。その三角形のバランスが、俺は素晴らしいと思っている。

ただ、今の俺にはどうすりゃ視聴率が上がるのかは、さっぱりわからない。やっぱり、視聴率は苦手じゃなくて大いなる謎だ。

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「ぴあ」3.4号より
文:唐澤和也
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